抗がん作用、殺ガン作用のある成分を幾つも含むグリーンプロポリス。
我が寺尾養蜂をひいきにしてくださるお客さまも、全体の実に7,8割が現在ガン治療中か、再発・転移防止のためにプロポリスを飲んでおられる方です。
プロポリス抗がん作用研究の第一人者である松野哲也博士が、1991年の日本癌学会においてブラジル産グリーンプロポリスの3つの抗癌成分を世界に先駆けて発表しました。
前の記事では「クレロダン系ジテルペン」をご紹介しました。
今回は、2つ目の抗がん成分をご紹介します。
【グリーンプロポリスに含まれる抗癌成分】
② カフェイン酸フェネチルエステル (caffeic acid phenethyl ester)
カフェイン酸の誘導体であるこの成分は、アメリカ・コロンビア大学のD・グルンベルガー教授の研究が知られています。
英語表記の頭文字をとって「CAPE」と略称で呼ぶことが一般的です。
コーヒーはガンのリスクを低下させるというのを聞いたことはおありでしょうか?
厚生労働省の調査によると、コーヒーをほとんど飲まない人に比べて、ほぼ毎日飲む人は、男女を問わず肝臓がんの発症率が半分だったとのことです。
これはカフェインの作用によるのですが、プロポリスに含まれている「カフェイン酸フェネチルエステル」は、カフェインよりも100倍近く強い抗癌作用を示すことが、細胞培養実験で明らかにされました。
【カフェイン酸フェネチルエステルの抗ガン作用】
CAPEを用いた培養細胞や動物実験において、次のような報告もされました。
・発がん予防作用がある
・がん細胞の増殖抑制やアポトーシスを誘導する作用がある
CAPEには癌細胞の増殖を促進するシグナル伝達を阻害し、がん細胞の自死(アポトーシス:あらかじめ人間の遺伝子に組み込まれたメカニズムで、必要のなくなった細胞や異常をきたした細胞を排除する機能のこと)を促す働きがある
・血管新生阻害作用がある
癌細胞内で血管新生(血管から新たな血管枝をつくることで栄養や酸素の供給を高める)が起こるのを阻害し、癌細胞の増殖や転移を防ぐ働きがある
・・・などが報告されています。
また、フェネチルエステルは正常細胞には害を与えず、ガン細胞のみを選択的に損傷します。
【CAPEは体に吸収されにくい】
以上の報告から分かるように、カフェイン酸フェネチルエステル(CAPE)には強い抗がん作用があり、しかも毒性が少ないため、実はプロポリスから精製して販売もされています。
しかし問題があります。CAPEは水に溶けにくいため、純粋なCAPEをそのまま摂取してもほとんど体に吸収されないのです。
それで、吸収効率を高めるために色々な試みが現在でもなされているようです。
【CAPEをしっかり吸収するなら長期熟成プロポリス】
ブラジル寺尾養蜂は、最高品質のグリーンプロポリスを10年以上穀物エタノールに漬け込んで熟成させています。
そのため、プロポリスの成分が完全にアルコールに溶け出て分子も非常に細かくなっています。つまり、吸収率が非常に高いプロポリスなのです。
通常だと吸収されにくいカフェイン酸フェネチルエステル(CAPE)もしっかりと体に吸収されますので、その高い抗がん作用に期待を持って飲んで頂けます。
では次の記事で、グリーンプロポリスに含まれるもう一つの抗がん成分「ケルセチン」をご紹介します。